先日、サーカスに行ってきました。
子どもの頃、ずーっと前に「木下大サーカス」に連れて行ってもらった記憶(公演の内容の記憶はゼロ)はあるんですが、たぶんもう30年くらいは行ってない。
「よし、サーカス行こう」ってなかなかならないですよね。
で、今回も別にその気はなかったんですが、
車を走らせていると、
妻が「どでかいテント」のようなものを見つけて、
「え、何あれ、サーカスのテントみたいじゃん!」
というのでググると、
たしかにその広場でサーカスをやってるのは事実で、どうやら3ヶ月ほどある松山公演が始まったばかりみたい。
息子3歳にはちょっと早いのかなーと思いつつ、
別に内容を理解してなくても非日常に慣らしておくのは大事
ということで…
「行こう」と。
まあ、妻も行ったことなかったらしく、それならなおさらいいじゃん!と。
その日は買い出しの帰り道だったのですが、
行くと決まってからは話が早くて、帰り道にあるコンビニでチケットを購入。
チケットの種類は
自由席、S、SS、プレミアム、ファミリー(SSに相当)

今思うと、
「プレミアム」一択
だったなーって感じなんですが、
「ファミリー」ってキーワードに引っ張られましたね。
まあいいです。
てか、チケットに関してはちょっと不満あり。
というのも……
ネットから申し込みはできるものの「発券」が必要なため、コンビニで操作する必要あり。
そして、
コンビニで支払い完了後でないと日時の予約ができなかったり
座席指定もこちらは選べず向こうが指定する感じだったり、
しかも、座席確定が2日後とかだったのでちゃんと予約できてんのか不安だったり、
…って感じで
チケットのシステムは改善の余地大ありだなあと。
今や飛行機移動なんて、
決済して
座席指定して
搭乗用バーコード表示して
と、全部スマホ1本でいけるわけじゃないですか。
同じことできるはずなんですけど、どこかにゆがみがあるんでしょうね。
で、思ったのは、
少なくともこのチケット購入の工程で
いくらかは「もういいや」ってなってる人がいる気がするなーと
やっぱり動線はシンプルであればあるほどいいんですよ。
イメージするのは川を流れていく桃。

そう!あなたは「桃太郎」です。
当然、川が長ければ長いほど下流に着くのは大変です。
ただ、短くても途中、
岩場があったり、
分かれ道があったり、
カラスに狙われたり……
いろんな困難を通り抜けて、おじいさんとおばあさんに見つけられるわけです。
そして、
運良くおばあさんに見つかっても
「んー、今日は桃の気分じゃないなあ」
とスルーされる可能性もあるし、
最後の「桃カット」の段階で切れ込みが深すぎて
即「桃太郎アウト」
みたいなこともあるんです。
で、何が言いたいかって……
「1ハードル=1離脱」と認識せよ
ってことです。
人間は何かをするためにちょっとでもめんどくさいことがあると、「んー、もういいや」と、行動意欲が消えてしまう生き物である、と。
そして、この「めんどくさい」も思った以上にちょっとしたことで起こります。
例えば、
「3つのNOT」
・読まない
・信じない
・行動しない
って、聞いたことありますかね?
例えば、何か売りたいものがあるとして、
まず、セールスレターを読ませるために「え、面白そう!」と興味を引く言葉を最初に置く。
そして、
商品の都合の良いことばかり書くのではなく、信頼にたるだけの権威性や実績を示す証拠を並べ、不安要素が想定できているならそこも先回りして回答し、「信じられない言い訳」を潰す。
最後に取るべき行動をわかりやすく提示(購入ボタンとか問い合わせフォームとか)する。
みたいに
それぞれの「~ない」に対する対策が必要なんです。
もうここ最近はずーっとショート動画ばっかり伸びてますけど、
あれって、
自分は何もしなくても
勝手に動画が流れて、どんどん次の動画に進んでくれて
って感じで、一言でいうと、「めんどくない」んですよね。
だからみんな観るし、再生回数も伸びる。
人が集まるから、企業もそこにお金を撒く。
お金が回って、もっと人が集まって…
みたいな感じになってるわけじゃないですか。
だから、
「文章はオワコン!動画最強!」みたいなことではなく、
別に文章でも同じことはできると思ってます。
そのためにはとにかく「ハードル」を取り除いてやることだったりします。
文章でいうと、
迷わせる
考えさせる
手を煩わせる
これをやっちゃダメなんです。
で、チケットの話に
グワァーっと戻るんですが…
さっき書いたような
「スマホで決済できない」
「座席確定までに数日かかる」
「座席の違いがよくわからない」

みたいなもの一つ一つがハードルになり、お客さんになるはずだった人がこぼれ落ちているんだろうなあと思いました。
今はエンタメには事欠きませんからね。
ライバルなんてオン・オフ問わず、数えきれないほどいるわけです。
まあ、小言はこのくらいにして、サーカスの話に戻りましょう。
運良く、平日にいける日程があったので、午前中の仕事を終えていったん帰宅して家族と合流。
軽くお昼を食べてから会場へ。

サーカスのスタンダードなのか
会場は屋外に置かれた巨大な「テント」なので、空調は扇風機のみ(まあ大量にはありましたが)。

さすがに平日昼間の地方開催では客入り2割程度のTHEガラガラ。
まあ、これが俗に言う「平日マジック」ってやつですよね。

レオマもそうでした。→そのときのブログへ
フリーランスもよくそんなこと言ってます。
同じものを見るのに平日ってだけで会場が空いてるわけですよ。
神じゃないですか。
それでも蒸し暑かったですけどね。
まあ普通に屋根はあるし、風とかも別にないし、許容できる範囲だったかなと。
でもあれ、土日で倍の客いたら無理っすよ、本当に。
肝心のサーカスの中身ですが……
まあ結構、オーソドックスな気はしました。イメージ通り、みたいな。

大量のフラフープ回したり
デカい観覧車回したり、
火を食ったり吐いたり、
で、途中10分間の休憩があってその間に後半で使うであろう機材の設置が始まった。
これです↓

この辺は上手い。
限られたスペースでいろんなパフォーマンスやるには、演者の入れ替わりや機材の出し入れにも工夫が必要。
そして、ただ休憩するだけじゃなくて、
その空き時間を活かして
「写真撮影タイム」が始まったんです。
ステージに上がってさっきまでサーカスしてた劇団員たちと並んで写真が撮れる。

ただし、有料。1枚1,000円。
まあ、
アンパンマンミュージアムやら
サンリオピューロランドやら
レオマワールドやら
どこに行っても「写真は無料で撮ります」「販売は有料です」みたいなサービスがありますよね。
そこでの写真もだいたい1枚800~1,000円くらいですが、結構良いカメラで撮ってくれるので写真自体の質は高い気がします。
が、今回は微妙…
普通にポラロイドカメラで撮って、パッと出しただけのそこそこ画質。
一緒にスマホでも撮ってくれたけど、それとさほど画質変わらない感じ。
写真はこれ↓

みなさんなら写真、撮りますか?
僕はすでに「お金を使えるものは使ってみよう」というマインドに仕上がってしまっているので参考にならないかもしれません。
ただ、妻も「せっかくだし」という感じで一緒にステージに向かったんですが、
周りを見回すと、写真を撮りに立ち上がるのはチラホラ。
5組はいなかったんじゃないかなー。
そんなに会場自体広くないし、ステージまでは30メートルくらい。
ただ、子ども2人連れてなので前に出るのにも少し時間がかかりました。
それなのに
その間に前に出てきたのは
6人の家族連れ
おひとり様大学生
だけ。
なので、3番目でしたよ。
でね、前の人が撮ってる間はステージ脇で待ってたんですけど、
赤ちゃん抱っこしてたのもあって劇団員の方(外国人)が
「カワイイネ」
「コワクナイヨ」
「コッチオイデ」
みたいなカタコトの日本語で話しかけてくれました。
さっきまで人間離れした演技を披露していた超人たちとふつーに喋ってる。
僕のスマホ持ってふつーに写真撮ってる。
それがなんか、面白くて……
で、気づいた。
あ、これたぶん、写真を売ってるわけじゃないぞ。
と。
でも、そのときはまだ「何か」ってのはわかってなくて、
後半に進んで行くわけです。
ちなこれ

どう見ても100均のおもちゃですが、サーカスで買うと「1,500円」になります。笑
海外のお土産ビジネスみたいなやつですよね。
道で、花とかマグネットを一方的に渡してきて「はい、5ユーロね」みたいな。
そういやハネムーンでは地中海クルーズに行ったんですけど、雨の日にローマで「傘」を売られましたね。
そのときはちょっと助かったけど。笑
まあ、正直ね。
「その場で子どもが喜べばいいかな」みたいなところはありますよね。
ラーメン屋でもらえる子ども用のおもちゃとか家に帰ったらお気に入りのやつがなんぼでもあるし、絶対使わないじゃないですか
でも、そんとき楽しかったらいいじゃん、と。
そんな感覚ですかね。

なので、
「100円で買えるやん。いらねー」
じゃなくて、
もはや、それ込みで「エンタメ」でいいじゃないか!
って思えたらなんか楽しいじゃないですか。
…ん?
……あれ?
………そうか。
…………これだ!!!
「写真」とか「ペンライト」って
ある意味「チップ」みたいなものなんじゃないか?
と。
日本人(僕を含め)にはサービスに対するチップの文化がない。
なので、
「感謝の気持ちを上乗せして払う」みたいな文化が皆無。
だからほとんどの人は
「それで1,500円は高すぎでしょ」
「写真1枚撮るのに1,000円はやりすぎでしょ」
と二の足を踏む。
ただ、こう考えてみるとどうでしょう。
4人で10,000円
ではなく、
4人で15,000円(以下特典付き)
・写真
・ペンライト(2本)
※娘はまだ小さいので今回は買わなかったが2年後は2本必要ですからね(笑)
そして、この差額の5,000円は「チップの前払い」です。
要は、最初からチップとして計算しておけばいいんです。
で、別にサーカスが微妙だったら払わなければいい話。
日本人に馴染みのないチップを渡すための言い訳として「写真代」「ペンライト代」としているわけです。

どうだ!
「日本人はチップ文化に疎い」ということを言いましたが、
いや、実は……
ネットの世界では割と普通になりつつあります。
ほら、
note、スタエフ、TikTok、YouTubeのいずれにも「チップを送る」という機能が実装されています。
副業で割と稼げるようになってからは良いものには「良い!」と気持ちよくお金を支払えるようになりました。
それがたとえ無料の記事や放送であっても、気づけばチップを投げていることに気づきました。
そういや先日はココナラのサービスで「おひねり」をもらいましたよ。
そうやって、
当たり前に「チップ文化」を体験している人は今回の話も少しわかるのではないでしょうか。
みなさんもこういった機会があれば、
写真に1,000円?たけーよ
じゃなくて、
「チップ」と思って追加でお金を使ってみてください。たぶん何かが変わります。
今回行ったサーカスのオフィシャルページです。
ブログにはこういった実際に体験したことからの学びを中心に記事にまとめています。
記事にならなかったネタはサクッとメルマガに流してしまうこともあるので見逃さないように登録しておいてください。
コメント