最近、“セレンディピティ”について書いた本を読み、意図的に小さな刺激を入れるようにしている。
散歩をするにしても、普段通らない道を。YouTubeを観るにしても、いつもと違うチャンネルを。外食するにしても、行ったことのない店で。
そういやこないだはネパール料理を食べた。

何も考えなければ、うどんか、ラーメンか、そのどっちかだ。
でも、それではつまらない。
だからたまに「行ったことない店縛り」を発動させる。
人は安定を選ぶ。
行ったことある店。気の知れたメンバー。自分のよく知った世界。
でも、そこでセレンディピティは起こらない。
セレンディピティ(Serendipity)とは、「思いがけない発見」や「偶然の幸運」を意味する言葉。何かを探している最中に、探していたものとは別の価値あるものを偶然見つけたり、ふとしたきっかけから素晴らしいひらめきを得たりする現象や能力を指す。1754年にイギリスの作家ホレース・ウォルポールが作った造語。ペルシャのおとぎ話『セレンディップの3人の王子たち』の中で、王子たちが優れた観察力と知性によって、偶然の出来事から次々と新しい発見をするエピソードに着想を得て、この言葉を生み出した。
もちろん、確定でセレンディピティが起こるとは限らない。
ただ、自分の興味の輪の外にある刺激を拾い続けた先にしかセレンディピティは起こらない。
どうしたもんかなあ、と車を走らせるも目ぼしい店が見つからない。
そもそも車で探すのが間違いだった。まずはどこかに車を停めて歩け。次からはそうしよう。
結局、1時間ほど車でぐるぐると走り回ってしまった。
結果……

いや、チェーン店はあかんやろ。
まあ、待ってくれ。
たしかに松屋には来たことがある。
肉を下に、ご飯を上に、という「ニクシタ」なる裏メニューを注文したことすらもある。
ただ、あえて松屋に来ることはほとんどない。
最近はご無沙汰だ。
ただ、今回のメインの理由はそこではない。
シュクメルリ。
なんだそれ。
どんな料理なのか
どこの国の料理なのか
松屋とどんな関係があるのか
まったく何もわからない。
だから「GO」なのだ。
いざ、入店。

タッチパネルで注文を済ませると、「番号でお呼びします」とのアナウンス。
待ち時間が表示されてるのはいいじゃないか。

一人だったのでカウンター……
というか、こういうセパレートで区切られた席に座る。
各席に調味料がセットされている。
お水は少し離れたところにサーバーがある。どうやらセルフのようだ。お茶もある。

ご飯はサイズが選べる上に無料だった(常時かはわからない)。
値段が変わらないのなら、と安易に「特盛」を選ぶのではなく、おとなしく「並」でおさめた自分にアラフォーを感じる。

こちらが主役のシュクメルリ。
ひとことで言うと、「鶏肉のにんにくホワイトソース煮」なのだが、どうやら“世界一にんにくを美味しく食べる料理”と して知られているらしい。
いろいろ調べてみたのだが、一番ていねいに書かれていた記事に敬意を表し、リンクを引いておこうと思う。

肝心の味だが……
大アリ。
米がめっちゃ進む。
追いがけのチーズをトッピングしたが、正直なしでも十分美味かった。
にんにくと鶏が合うのは旧知の事実だが、見た目以上ににんにくのパンチが効いていて好きだ。

そうそう。そのシュクメルリが愛されているジョージア(旧グルジア)という国はちょうど西アジアとヨーロッパの境界に位置するらしい。
今日、松屋に来なければ死ぬまで知らなかったかもしれない。
実は今回のシュクメルリは、2020年に松屋のメニューとして一度登場したことがあったらしい。
その後、同社の「復刻メニュー総選挙」なるもので何度も上位にランクインしていたことや、ジャパンフードセレクションの外食部門でグランプリを取ったことでついに松屋復刻メニュー界隈で殿堂入りに。
そんなとっておきメニューのシュクメルリ氏が創業60周年の記念に駆り出されたというわけだ。
いやあ、美味かった。でも、それ以上に知らないことを滝のように浴びられた。
まず、松屋のオペレーションの進化である。
食券を購入後、番号を表示して客に取りに来させることにより、スタッフはホールに出る必要がない。食べ終わった後の食器もセルフで返却だ。
待ち時間の表示とか、カウンターのセパレートとかも、試行錯誤の結果がこうなんだろうなーと実感する。
復刻総選挙の存在も知らなかったが、そこにも客の意見を前向きに取り入れようという姿勢が見える。他にも、持ち帰りは肉と米を分けた「セパレート」なる選択もできるらしい。進化だ。
もちろん、ジョージアやシュクメルリに対する興味もゼロから10くらいにはなった(満点はいくつやねん)。人に話せるようにちょっとググってみようかな、の手前くらいまでは来ている。
いきなり大きな変化にこだわる必要はない。
小さな変化を求め、ちょっとした刺激を楽しんでいればいい。
それを続けていれば、その先にきっと大きな変化に飛び込むチャンスがやってくる。
他の記事ものぞいていってくださいね!
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